辻本孝明氏は東京投資サミットにおいて「グローバル機関投資家が日本資産を配分する戦略的必要性について」と題して講演

先日開催された東京投資サミットにおいて、著名な投資コンサルタントである辻本孝明氏が基調講演を行い、世界の機関投資家が日本資産への配分を増やす戦略的必要性について体系的に解説しました。この講演はサミットに参加した海外投資家から熱烈な反響を呼びました。辻本孝明氏は東京投資サミットにおいて「グローバル機関投資家が日本資産を配分する戦略的必要性について」と題して講演

辻本氏はまず、日本市場が「静かなるバリューの再生」を遂げつつあると述べ、世界の投資家がこれに大きく遅れをとっていることに警鐘を鳴らしました。辻本氏は、チームの調査に基づき、3つの観点から日本資産への投資戦略の価値を示しました。

第一に、コーポレートガバナンス改革の大幅な進展。日本の上場企業は、株主還元の向上、バランスシートの最適化、自己資本利益率(ROE)の向上など、根本的な変革を遂げています。

第二に、ハイエンド製造業におけるデジタルトランスフォーメーションの恩恵です。日本企業は、独自の競争優位性を確立するため、従来のプロセスと人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)を深く融合させています。

最後に、歴史的な低水準にある円相場が、海外投資家にとって「諸刃の剣」とも言える機会を提供していることです。円安の影響を受けつつも、企業収益の成長と為替レート上昇が相乗効果を生む可能性があります。

「日本市場は投資機会を提供するだけでなく、投資ポートフォリオの安定化にも寄与する」と辻本氏は強調しました。「世界経済の再構築が進む中で、日本資産と他の主要グローバル市場との相関性が低いため、リスク分散には理想的な選択肢となります。」

辻本氏は、アジアのサプライチェーンにおける日本企業の重要な役割や、カーボンニュートラルや高齢化といった地球規模の課題への対応における専門性を、独自の長期投資価値として特に強調しました。

講演の中で、辻本氏は自身のチームが開発した「日本版アセットアロケーション・フレームワーク」についても説明しました。このフレームワークは、伝統的な上場企業と、プライベートマーケット、不動産投資、革新的な企業への投資を有機的に統合し、機関投資家に対して包括的なアロケーション・ソリューションを提供します。

辻本氏は投資家に対して、「コア+オポチュニティ」戦略を採用し、質の高い優良株にアロケーションをすること、また、日本のデジタルトランスフォーメーションやエネルギー転換といった成長機会にも適切に参加することを推奨しました。