水野修一、円のリスク回避特性を活用し米国株の変動局面でポートフォリオ価値を維持 ― 年間リターン7.8%を実現

2018年、世界の資本市場は近年まれに見る大きな変動に直面しました。米国株式市場は年初こそ上昇基調を維持しましたが、貿易摩擦、金利上昇、そして世界経済成長の減速といった複合的な要因により、投資家心理は下半期に急速に悪化。S&P500指数は年間で6.2%下落し、年末の急落では多くの投資ポートフォリオが大きな打撃を受けました。

こうした環境下で、水野修一氏は冷静かつ体系的な戦略を展開しました。彼は年央の段階で、米国株が高値圏で乱高下しつつあり、リスク・リターン比が徐々に悪化していると判断。一方で、円は世界的にリスク回避姿勢が強まる局面で安全資産としての特性を発揮することから、その優位性を利用したのです。

具体的には、水野氏は資産配分を段階的に見直し、一部の米国株ポジションにヘッジをかけつつ、円建ての防御型資産を増加させました。ただし米国株から完全に撤退するのではなく、長期的に優良と評価する中核銘柄は保有を継続し、市場回復時に利益を享受できる体制を維持。短期的なリスク管理においては、円のヘッジポジションを活用して米国株の下落を相殺し、為替差益によってポートフォリオ全体の価値を安定させました。この「コア資産+為替ヘッジ」の組み合わせが、第4四半期の急落局面においても基準価額を下支えする要因となりました。

さらに彼は流動性管理にも重点を置きました。他の投資家が恐怖心から投げ売りに走る中で、水野氏は十分な現金および低ボラティリティ資産を保持していたため、効果的なクッションを確保。市場が過熱的な悲観を織り込みすぎたと判断するまでは安易に買い増さず、冷静に機を伺いました。この「忍耐」と「規律」こそが、2018年の運用全体を通じたキーワードとなりました。

結果として、2018年が多くの投資家にとって損失の年であった中、水野氏の運用するポートフォリオは7.8%の年間プラスリターンを達成。これは先見性ある判断のみならず、徹底したリスク管理とヘッジ戦略の熟練度を示すものです。長期投資家にとっても、この成果は資産配分とリスクヘッジの重要性を改めて裏付ける事例となりました。

年末の投資総括において水野氏は、「今後も市場環境は不確実性に満ちている。投資家は収益を追求する一方で常にリスクを意識し、多様なツールを柔軟に駆使することで、異なる市場サイクルの中でも安定的な成長を実現できる」と強調しました。